十四話
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「え、お前…刀も持ったことねぇのかよ」






これは、まだ流魂街にいた頃だ。




端々のボロボロになった着物を着て、刃のボロボロになった刀を持っていた。




そして、いつも消えることのない、焔のような瞳。







「よく今まで生きて来れたなぁ」







そう言っては、自分に刀の使い方を教えてくれた。

我流だ、と言っていたが十分大人に通用するような腕だった。

子供でも、ここでは関係なかった。






この流魂街80地区では。






毎日が戦場のようで、大人たちも容赦はなかった。



それも仕方ない。



なんせ、それを娯楽にしているような輩ばかりだから。






そんなところによく、子供2人が共に生きてこられたと今でも思う。

1人だったらおそらく無理だったであろう。

は、1人でも大丈夫だったかもしれない。

でも、自分はどうだったろうか。






あの時、があの場所に現れなければ死んでいた。



その時、死んでいなくても何処らかを負傷し、いずれ死んでいた。








と会って、いろいろ知った。








いつも吸っていた空気。



それが人の血肉の匂いだということ。



そんな空気の中、今なら絶対にいたくないと思うだろう。



でも、それが日常だった。






大人に対しての有効な戦い方とか、弱点など。

はいろいろ知っていた。






聞けば、最初はも何もわからなかったと言う。

が、流魂街で生きていく内に、生き方を自然と覚えていったらしい。

生きていくために必要なことをすべて、感じ取っていったと言う。







そして、それをすべては教えてくれた。







「まぁ、ちょっとくらいなら、へましても大丈夫だから気楽に行こうぜ」


「……、へま…何で?」




少しでも下手をすれば、死に至るかもしれないというのに。

気楽になど、何故いれよう。




「俺が守るからさっ!だから、ちょっとくらいならカバーできるよ」


「守る、……どうして」




は大して表情も変えず、に問うた。

するとは頭をカリカリと掻き答える。




「どうしてって…、俺がそうしたいから。は俺が守るよ」


「……、それって不公平…」


「は、何が…??」


「私だけ守られるの…。が私を守るなら、は私が守る」




そういうと、は軽く目を見開いて、そしてすぐに笑った。

その様子をはただ見ていた。




「じゃ、おあいこだなっ」


「ん」


「よりずーっと強くなって守られなくて良いようにしないとなぁ」


「じゃあ、私はそれより強くなる」


「へぇ…、そんじゃ競争なっ」


「…、競争」































ふと、気付けば見慣れた天井。







懐かしい、夢を見た。



流魂街にいた頃の夢。










「強く、……なれただろうか…」




はポツリと呟いて、上半身を起こす。

すぐ近くに斬魄刀があることを確認して布団から出る。




死覇装に手をかけ、慣れた手つきでそれを着ていく。

この動作は何度もして覚えた。




最初、真央霊術院に入り立ての頃は、どうやって着付けをすればいいのかと

四苦八苦していたことを覚えている。

流魂街にいたころ、着替えることなどほとんどしなかったせいだ。



読み書きのことだってそうだ。

独学でどうにか学び、貴族たちに混じってここまできた。




斬魄刀の名前を聞いて、霊を魂葬させ、虚を倒してきた。















時は、経つのは早いものだとしみじみと感じ取れる。






は六番隊へ。





は十一番隊へ入隊してから、数年の年月が経っていた。



















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あとがき


第2部の序章って感じで、短めです。
数年後ってアバウトですみません;

管理人もよくわかってないんで!!!!
夢要素がホントなくてすみません。